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株式会社 東万 チーフデザイナーの鈴木錬美が、夢の“英国チェルシーフラワーショー”を目指して、いろんなことにチャレンジをしていく様子を追い続けていきます!!社員一丸となって、庭を愛する想いをお伝えします。

Vol2 WGCへの挑戦 〜準備編(素材選び)〜

今回は、お庭を構成する大事な要素の一つである”素材”集めの状況についてレポートしたいと思います。

ボード・アンティークボード

出展作品のシンボルでもあるアンティークボート。
プールとして利用する予定のこのボートには、「人生は航海だ」という息子に対する父親独自のメッセージがこめられています。だからこそ何としても気にいったものを設置したいと考えています。

当初はボートそのものを自分で作ることも考えていましたが、本格的なボートを造るということは容易ではなく、思い通りのデザインにすることができない可能性が高いことは想像できました。

そこで、国内のボート市場を調べたのですが、いま流通しているボートは頭の中のイメージにある、自然に溶け込むような年季の入ったものではありませんでした。きれいすぎるのです。

外面の板貼り部分が古びた感じで、全体的に半分程朽ちた、自然に溶け込む様なボートの方がよいと思っていましたが、そんなボートを欲しがる人はそうそういるはずもなく・・・ボート探しは難航しました。

日本国内がダメなら海外はどうか?インターネットで検索してみたところ、3万件ほどのアンティークボートがヒット。クルーザやヨット、カヌー等さまざまな種類のボートを眺めていくうちに、漠然とイメージしていたボートが、より具体的なものへ近づいていきます。長さ3m前後で1950年代に制作された木製作りのものが一番自分のイメージに近いという事がわかりました。1960年以降のものはFRP製等の素材が多く、今回のイメージには残念ながら合いません。

その中の1隻にこれだ!!というものがありました。鈴木が想像していた「息子の為の庭のボート」そのものでした。外面の板貼り・仕上げ・曲線の美しさ・味わい等、どれをとってもまさにこれしかないという1隻です。

設計段階では空想でしかなかったボートが現実にアメリカにあったのです。

さっそくボートの持ち主との交渉が始まりました。

が・・・、譲り受ける条件や輸送費、期間等について交渉は難航します。
結果は・・・交渉不成立に終わりました。やはり準備期間や費用のことを考えると海外からの輸入は難しいようです。

しかしながらこの交渉の過程でイメージしているボートの姿はより具体的になっています。
あらためて日本国内でボートを探すこと約1ヵ月、映画やドラマのロケで大道具として使うボートの中に希望のボートを見つけることができました。

ボード・アンティークボード

残りの準備期間も考えると焦りもありましたが、こうしてボート選定に関しては、ようやく一歩を踏み出すことができました。

ツリーーデッキの素材

森の中の自然に囲まれた1軒屋に住む..父親が自分の息子の為にこつこつと作り上げていく庭、それが今回のコンセプト。

素材探しも楽しみの1つです。 休みのたびに木材を調達したり、ひとつずつ本当に気に入ったものを選び、作りあげていくこの庭の家族のモデルは、今の自分自身と重なっています。

ウッドデッキは長い年月をかけて作るもの、新しいものではいけない。 中古のデッキ材探しはかねてより知り合いの木材屋さんに声をかけていました。この木材屋さんは、数年前に保育園の園庭に“丸太”を組んでトンネル山を作った時からの知り合いです。

今回のコンセプト・テーマをひと通り伝え、製材所内を見て回りました。

ツリーデッキの素材

何気なく歩き回っていると、かつて釣り堀に使われていたデッキ材を撤収してきたものが、ヤードの隅に寝かせてありました。
少しいびつになった小口、厚み等もイメージどおり。何よりもいろんな人が踏み歩いた後の、適度に古びた感じも良い!これに決まりです。

ツリーデッキの素材

続けて、製材所内を探していると、
“NO”と書かれた古びた板材が目に留まります。
尋ねてみると、「酒樽に使われていた、樽の側面の木です」とのこと。

この古さ加減・・これも申し分なし・・これもキープ。

“NO”と書かれた古びた板材


「この材でテーブルでも作ろうかな?」
素材からイメージがわくこともあります。
ひとつずつ素材を吟味しての作業が続く。

鈴木の頭の中のイメージに過ぎなかった庭が、少しずつ現実に近づいていきます。


鈴木錬美プロフィール

株式会社 東万 チーフデザイナー
昭和49年津に生まれる。 ロンドンでのガーデン修行を終え 現在(株)東万でチーフデザイナーとして 幅広い活動をする。

【WGC挑戦への意気込み】
持てるチカラを全て出しきって表現したい。今回の庭は難しい事はなく、要は“家族みんなで楽しめるかどうか”そんな風にご来場くださる皆様が感じていただける様に精一杯がんばりたいと思います。

鈴木錬美