ロンドンガーデン便り

vol.10 最終回 別れと約束

今回は最終回、僕とロンドンそして仲間との別れのお話です。
 まだ寒いイギリスの春、長期に渡るガーデン修行が終わり、日本に帰る日が近づく頃には、すっかり僕の体には“ガーデンデザイナー”が染み込んでいました。
最先端のロンドンガーデンに触れ作り上げたことだけでなく、仕事仲間と仲良くなれたことは、僕に大きな自信を持たせてくれました。
僕らは早朝から庭造りをし、仕事帰りの夕方ドロドロの格好のままパブに寄り、ジョークを交え夢を語る。そして休日にはどこかの家でホームパーティーをする程いつも一緒にいました。
日本に帰る前日、仲間達がグッバイパーティーをして別れを惜しんでくれました。最後に泣いたことがないといっていたクリスが涙を流して「国や言葉なんて何の意味も持たない。レンミと僕は本当の友達だ」と言ってくれました。
そして僕らは、いつか皆で“東万”に来て、ロンドンガーデンを広めようと約束し、別れの日を迎えたのでした。
帰国し、今僕は少しでも多くの人にロンドンガーデンのカッコ良さをお伝えしようとしています。
ロンドンでの思い出を胸いっぱい詰め込んで…。