ロンドンガーデン便り

vol.9 チェルシーフラワーショー

今回はイギリスが世界に誇るチェルシーフラワーショーについてのお話です。
5月は、イギリスが世界に誇る伝統行事であるチェルシーフラワーショーがあり、ガーデンに関わる人、庭が好きな人にとって特別な季節です。毎年20万人以上の観客を集め、1000近くの出品者が限られたスペースで庭をデザインし発表するこの大イベントは、ロンドン市内のチェルシーで約1週間行われます。
ショーは60平米くらいの大きな庭から、6平米位の小さな庭まで、いくつかの部門に別れていて、それぞれにベスト賞があります。そしてその中でも最も大きな賞チェルシーゴールドメダルには、その年日本庭園が選ばれたのです。枯山水や、路地庭等、いくつかの様式や形態を折り合わせて作られた“リアルジャパニーズガーデン”の前には山の様に人が集まり、皆口々に「ビューティフル!エクセレント!」と言っていました。
見慣れたはずなのですが、モダンで洗練されたその庭に僕は再び感動し、和庭を最も身近に感じられる日本人として誇らしい気持ちになりました。
その他にも今まで見たことのない新しいタイプの庭がたくさんあり、まさに目からウロコが落ちるといった感じでした。
常に新しいガーデンのトレンドをつくり出してきた震源地であるチェルシーフラワーショーから、僕はたくさんのインスピレーションを受けたのでした。